お電話でのお問い合わせ(8:30~21:30) TEL:024-984-2130

「三谷幸喜のありふれた生活」の向こうを張って「きらくや社長の月並みな生活」を初めました。2008年1月からきらくに思いつきで始めました。どうぞご笑覧下さい。

街こおりやま平成22年3月号

おれげのマー君になった

●昨年5月号で書いた通り、私はマー君の飼い主が入院した時めんどうを見た。退院後もズーっと、時々散歩に連れ出した。

●散歩では私が車のドアを開けるとサッと乗る。だあれも居ない田んぼで車からおろす。前にも書いた通り、私の前を右に行き左に行き、その後は私が進む方向を振り返りつつ私の前を歩く。違った方向に私が行くと慌てて戻り再び私の前を歩く。引き綱での散歩よりかなりの運動になる。疲れを見計らって車のドアを開けると条件反射的に乗り込む。我ながら良く躾けたものだ。たまに犬の散歩の人がやって来る。小さい犬だと私を振り切ってじゃれ付くくせに相手が自分より大きいと私の陰に隠れる。気弱で助かる。先日は済まない事をした、子犬を散歩中の小母ちゃんがマー君を見た飼い犬にひっぱられデッころんだ。目下、最大の課題は多くの犬とコミュニケーションさせて興奮しないように馴れさせる事である。

●今年の冬は雪が多く隣のおんちゃんはマー君をおもてに出さないで座敷犬させている事が多かった。2月に入ってある日、おんちゃんが来た。『シャチョー、マー君飼ってくれねぇかなぁ』内心しめたと思ったが一応すまして『どうして?』と聞く。『雪の上滑って散歩に連れて歩
けないんだ。それから、この通り咬まれたんだ』と手のひらを私に見せる。『マー君は今まで誰にも咬んだ事無いよ』と私。しかし、親父が帰った後にうちの従業員は言った。『あのオヤジ、たまにマー君に暴力振るうんです』『隣の家でも家庭内暴力か。座敷犬でストレス溜まって
反抗されたんだな。』

●私が飼うとOKしないのに隣のオヤジは手に余しておっぱなした。マー君はゆうゆうと駅前あたりを野良こいている。たまりかね私は正式に犬を飼いたいと話に行ったら持参金代わりにドッグフードを3袋よこした。そしてムサシが住んで居た犬小屋の前に連れて来た。

●つないでから3日間、マー君は寒さの中地べたに寝た。犬小屋ごと風で飛ばされた恐ろしい記憶が抜けないのか、ムサシのにおいが気になるのか決して犬小屋に入らない。小屋の前に座布団を敷いた。4日目にやっと座布団の上にのった。私は座布団を小屋に入れた。そしたらやっ
とムサシのお下がりの小屋に落ち着いた。

●熱海駅前は小さなコミュニティ。数日後町内で『英男さん、マー君を飼うのかい?』と言われた。さてマー君の正確な名前は無かったような気がする。新しい飼い主が勝手に名付けるとしよう。ママはイケメン格闘家からマサトが良いと言い。私はマサオなら呼び捨てにして気分が
いいと思った。だが決まらないまま、マー君である。世話をはじめるとペットを飼う人の気持ちがすごく解る。

●ところで私の母の毎日の話題は93才の自分の連れ合いである。『じいちゃんは良く食べた。じいちゃんは起きてこね。じいちゃんは便秘だ。今日は文句言ったからメシ抜き』と言ったあんばい。私は父が母のペットだと思うとすごく納得出来る。

コメントを残す

※メールアドレスは公開されません

TOP