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「三谷幸喜のありふれた生活」の向こうを張って「きらくや社長の月並みな生活」を初めました。2008年1月からきらくに思いつきで始めました。どうぞご笑覧下さい。

街こおりやま平成20年8月号その1

●紅葉館から夕食別旅館のきらくやに業態を変えたのはアトランタ
オリンピックの年。今年は北京オリンピックだからちょうど12年前1996年である。

●夕食別宿泊がグローバルスタンダードなので、インターネット予約を始めたら外国人が面白いように宿泊した。その客の一人香港人サンディは日本旅行への感想を自分のインターネットに載せ、そこに当館を紹介したからなお更だった。

●はじめの頃は外人客が到着すると従業員は猛獣でも来たかの様にシャョー!」と私を呼んだ。「大丈夫だ、襲ったりしないから」と言いつつ私が応対した。しかし、私の郡山弁イングリッシュを見ながら「なんだ、この程度のカタカナ英語で良いのか」とだんだん自信を付け、決して噛み付いたりしない事を学んび、言葉が出来ないながらも応対が出来るようになっていった。

●当旅館では食堂のホール係りは高校生バイトが受け持っている。彼らも当初は戸惑った。しかし、出来ないながらもはじめて食事の注文を聞き取った時は異文化、異言語圏との交流が出来た事に皆嬉しそうに報告する。(それだけ、田舎は生の外国人に接する機会が無いと言うことか)

●貸し切り風呂がある事も外人客誘致に幸いした。香港、東南アジア系の女性は人前に肌を見せる事を極端に嫌う。しかし、仲間と一緒に裸の付き合いをする事はこんなに楽しい事かと入浴が癖になる。その入門が貸し切り風呂である。香港人のカップルが楽しそうに風呂に入る写真をメールで送付してよこした事も有った。

●不思議な事に外人客が風呂に入った後は脱衣室がグショ濡れになっている。ハテどうした事か?大浴場でお客様の報告で原因が明らかになった。風呂に入る時、体にバスタオルを巻きつけて入るのである。そのまま風呂から上がると床がビダビダと濡れるのであった。良く聞いたところ、原因は日本発の温泉紹介のテレビ番組に有った。あれはなぜか女性レポーターが確かにタオルを巻き付けて入浴する。本当は公衆浴場ではタオルは浴槽に入れてはいけないのに!この事は絵を描いて無事解決した。「タオルを巻いて入ってはいけませんよ!」と。
バスタオルで入浴ダメよ!
●しかし、外人ばかりでは無い。どこの温泉も大浴場に慣れていない最近の若い女性はタオルを巻きつけて入るらしい。全国旅館組合を通し、レポーターは(視聴率向上にもなるし)タオルを巻かないで入浴するようにするとか、「撮影の都合上タオルを巻いていますがスッポンポンで入るのが正しい入り方なのです」と言ったテロップを流して貰おうかと真面目に検討したものである。

●ホームページで当旅館の外国人客ブームを作ったお礼に私はサンディにマイレージの無料チケットをプレゼントし東京で再会した。その後、サンディの結婚式に招待され香港に行った。新婚家庭にも図々しく宿泊してきた。清水湾(クリアウォターベイ)のマンションは広く、私などよりはるかに裕福であった。その後彼らは子供をもうけ、現在はメルボルンに移住している。

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