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「三谷幸喜のありふれた生活」の向こうを張って「きらくや社長の月並みな生活」を初めました。2008年1月からきらくに思いつきで始めました。どうぞご笑覧下さい。

街こおりやま平成22年12月号

合唱日本一の成果を町おこしに

●今泉正顕氏の一周忌に発行された回顧録「一灯をかかげて」の中にこんな文章が出てくる。『郡山市民文化会館の完成に合わせ、私は郡山市民に良い音楽を聞かせたいと全国合唱コンクールの誘致にエネルギーを注いだ』と。昭和33年、私が中学生の時、私の旅館に宿泊した合唱団の練習を贅沢にも大広間で一人で聞いた。まさにその時の合唱コンクール出場団体、関西学院大学グリークラブだったのだ。そして私は合唱音楽のとりこになった。自分も合唱を数年やってみて残念ながら音楽表現の素養が無い事を知り、聴く側にまわった。

●あれからなんと52年、先日10月 24日に私は素晴らしい合唱音楽を聴く経験をした。安積高校合唱団の生徒がユニホームを着用(安積高校生は制服が無い)安積歴史博物館講堂で全国コンクール出発前の公開練習を行った。

●まずは声を出してトレーニング、楽曲の微調整。観客(生徒の親達)が揃ったところで生徒の代表が挨拶。そして演奏が始まった。無伴奏の中、重厚な低音の上に澄み切った高音がいくえにも重なり空間をいっぱいに満たし自在に音色が変化する。講堂はそのものが楽器のように心地よく響き、聴く者を至福の世界へ導く。素晴らしい異次元体験であった。その1週間後に安積高校は西宮市での全国合唱コンクールの日本一に輝いた。
合唱日本一表彰を受ける安積高
●福島県の合唱コンクールでの好成績は素晴らしい。しかし、気になっていたのは旧女子高系の女声合唱の優位であった。混声、男性の金賞受賞は8年ほど前に男声合唱で安積高校が。さらにさかのぼって混声合唱では伝説的、会津農林高校合唱団、FMC混声合唱団など。

●10年前に福島県での高校男女共学化を終えた。そして多くの高校合唱指導者が女声、男声、混声と果敢にコンクールに出場させた。本年9月の山形県民会館、東北支部大会での福島県高校の混声合唱団は会津高、郡山東高、福島東高、喜多方高、福島高、郡山高校、安積高と七校が出場した。その頂点が文部科学大臣賞の安積高校合唱団だったのだ。これら混声合唱経験者が輩出されるのを大歓迎するのは県内多くの社会人合唱団であろう。なにしろ、男声が足りなくて仕方ないのだから。

●浅井敬壹氏率いる『合唱団京都エコー』が昨年9月に郡山に来た。(聴けずに残念)1999年まで 20年連続金賞、それ以降は合唱コンクール出演をピタリと止め演奏活動に徹した。この事は合唱コンクール金賞は目的では無い、合唱の技術を上げ、客観的評価を得る手段に過ぎないんだと身をもって教えている。

●福島県は合唱王国のあかしとして更に高みをねらってアンサンブルコンテストを開催して4年を迎える。郡山市も安積黎明、郡山二中、安積の合唱金賞に満足することなく、市民オペラとか音楽祭などの発展性あるイベントと世界に誇れる音楽堂の建設をしてほしい。他者が客観的に認める「楽都こおりやま」に成ってほしい。それらが町おこしに繋がってほしい。

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