上京する新幹線の中でタブレットに暇つぶしに書いた豆小説です。
国道49号線は郡山市喜久田町の坂上迄は二車線、厳密には右折も含め三車線である。その交差点の信号機を超えると一車線に収束される。
昼時間はその直進二車線に車が並び、上手に一車線に成る。早朝は大体、左側一車線に並び、行儀良くそのまま進行する。今朝(午前6時頃)私は信号機の一番前に止まり後ろに二台ほど続いた。そこに後から来た一台が私の右側の車線に並んで止まった。しかも外車、彼の魂胆は明らか、右から抜いて前に出ようと言うのである。
信号が青に成るほんの0.1秒ほど前にその車が前に出た。遅れじ、と私(70爺さん)はアクセルをふむ。グーンとその車を右後方に追いやりサイドミラーで確認し溜飲を下げる。
バカにするなよ。爺さんもボロ車も。私の愛車は平成四年製、もう22年も前のかっとびスターレットと言ったスタート1300ターボ。私は年に一度くらいこの街かどのグランプリをする。でも連戦連勝。愛車は残存価値は無いだろう。しかし、こんな理由で私はこの車を手放せない。