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「三谷幸喜のありふれた生活」の向こうを張って「きらくや社長の月並みな生活」を初めました。2008年1月からきらくに思いつきで始めました。どうぞご笑覧下さい。

街こおりやま平成23年8月号

「金持ち」より「人持ち」

●現在の世、金銭至上主義が跋扈(ばっこ)している。上手に言えないが、金はあまりに無いと生活に不便をするが、金が有りすぎて人が不幸になるのはよく見聞きしている事実である。したがって私の様な凡人は金は生活に不便しない程度に持つのが一番幸せと思う。

●それでは金以外で何を持つ人が幸せなのだろう。私は「友」=「人脈」でないかと思う。なお「友」を「よき友」にするか「悪しき友」にするか自分の心掛け次第である。

●友人K志の愛妻Z子が60代で死去、その葬儀の手伝いをしていてその思いをいっそうつよくした。

K志は葬儀中の自宅の留守番を芸者Y世に頼んだ。Y世は朝10時にきた。K志の長女、H実Y世に「暑い時はこれに着替えてね」と大きいTシャツをわたした。

●葬儀を終え私は家族より先に午後6時頃に戻った。部屋の中は蒸し暑く、留守番のY世はTシャツに着替えていた。汗ビダビダで。「K志は何だど思ってんの。8時間以上も腹ぺこにさせて!」まぁ、この人の口の悪いのは有名。「クーラーも無くて貧乏なんだべか」その時私は思わず「K志は金持ちでは無くても人持ちなんだ!」と答えてしまった。

●今が旬のライチを勝手知ったる冷蔵庫から探し出し、「種は小さくおいしいから食べてみて!」とY世の機嫌をとった。葬儀の為に帰って来た中国赴任のH世の夫、U男が持ってきたものだ。

Y世に留守番を頼むほどのK志は本当に人持ちだと思う。今から 30年も前に建てた家には誰かまわず出入りする。庭でバーベQはする。別棟で麻雀をする。他人が勝手に調理する。とにかく、人を寄せて自宅でワイワイがやがやする。私もそんな中の一人だった。だから次女U子は子供の頃から自宅に来るお客様をそつなく接待する。

●同じようにまだ小学生のR絵H江の娘)はお客様にお茶を出す。前述の通り単身赴任のU男は「R絵ちゃん、お客さまにお茶だせるんだ」としばらく振りで見る我が子の成長に目を細める。来客が多い事は子供を大人にする。勉強が優秀よりよっぽど大切だ。

●その結果Z子の葬儀には、K志の家業規模以上に沢山の弔問客が来た。まさにこれはK志の「人持ち」を意味する。

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